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川上りゑ役:中村 美貴

--『痕、婚、』を初めて読んだときの感想を教えてください。

顔合わせの時に初めて目を通しての読み合わせだったので、読み進めながらの発見があり、とてもワクワクしながら読んだのを覚えています。
どの戯曲もそうですが、初めて読んだ時の感覚というのは大事にしたいと思っているので、今でも思い出します。この作品を、今私達がやる意味、という事をとても考えました。
やはりラストシーンは色々と思う事がありましたね。
本番でどういうかたちになるのか、私も楽しみです。

--この作品の魅力を教えてください。

時代は変わっても変わらないもの。良いものも、悪いものも。過去を通して、今を考えられるところ。

--ご自身が演じる役はどんな人物か教えてください。

醤油屋のおかみさん。震災で夫と息子が行方不明になり、事実を受け止めようとしながらも帰りを待ち続けているひと。強がりで愛のあるひと。

--稽古はどうでしたか?稽古や共演者とのやりとりで印象に残っていることがあれば教えてください。

個人的に、いつかご一緒したいと片想いしていた方がいらっしゃって(笑)
胸熱な日々を過ごさせていただいております。
立ち稽古初日、ですね。
具体的にどのやりとり、とかではなく、皆がそこにいて作品が立体的になった瞬間、純粋にこの俳優さんたちと一緒に作品がつくれる事が嬉しいなと思った瞬間です。
あとは、稽古場でにわかに流行った動物占いで「危篤状態の人気者の緑のぞう」だったこと。なにそれ(笑)

--最後に公演を心待ちにしている皆さんにメッセージをお願いします。

稽古中、何度もひいおばあちゃんとおばあちゃんの事を思い出しました。
この作品をやっていなかったら、もしかしたら知らないままでいたかもしれない事実。意識せずしていた差別。
今を生きている私達がやる意味、自分のもつ価値観や相手のことを考えるきっかけになる作品だと思います。
これからどう生きていきたいか、私自身改めて考えるきっかけになりました。
観に来てくださる方にも、なにか、そんなきっかけになればいいなと思っています。
劇場でお待ちしております!

中村美貴

2003年、ミュージカル『ピーターパン』のピーターパン役でデビュー。ミュージカルからストレートプレイまで幅広く活動。俳優鍼灸師としても活動中。温泉ドラゴンは『或る王女の物語〜徳恵翁主』から2作品目。主な出演作に『レ・ミゼラブル』『母・肝っ玉とその子供たち』『かもめ』等。株式会社COME TRUE所属。

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